おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

港街の渦に

色鮮やか旗は並び

出船入り船祝う者

ジョッキも進むよ

昼、夜と

時を気にするでもなくて

 

歌を得意の旅人が

伝いにひと節奏でた

陽気な街もひと回り

華やぐようにできていて

 

すっと忘れたか

 

海に朽ちる者あれば

鎮めに花を

できれば歌を

撒いて弔う者あれと

昔々は云ったもの

 

眠れず起きられずいる者を

 

なお鮮やかな旗は靡き

入り船出船絶えぬ模様

娘も育ち

昼、夜と

働き詰めの勇ましさ

 

笛を得意の旅人が

気よくひと節奏でた

賑わう街よどこまでも

高まるようにできていて

 

もう思い出せぬか

 

海に朽ちる者あれば

鎮めに花を

安らかな節を

捧げ弔う者あれと

昔々の言い伝え

 

生きゆく者が強いもの

鎮めの花も

弔い歌も

忘れ流れてゆくのだろう

昔々の思いなど

 

海に朽ちる者あれば

そっと忘れる者もあり

今日も高まれ港街

色鮮やか旗は並び