おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

臨床

ザラついた床

誰も足を踏み入れずに

一月二月見送った部屋

窓を開けて少し風を入れようか

それも何だか苦しい?

 

病は市井の預かり知らぬところに

蔓延る

 

もう楽におなり

冗談でもそんな言葉は吐けない

寝床を綺麗に整えて

じっと傍に座るだけよ

 

病は神に祈り

されど神も

惑おう

 

ただ横になって

眺める天上も憎きものに

止まぬ咳に耐えられず耐えた

その果てを

 

もう楽におなり

私の身でそんな言葉は吐けない

寝床を綺麗に整えて

傍に座るだけよ

ずっと