ステージの上には確かに
背の高い彼が立っていた
同じ空間にいるのに
歌が聞こえるはずなのに
どうして泣いちゃったんだろう
嬉しかったからじゃないはずだ
どうして見上げるだけなんだろう
同じ時間を過ごしても
ただ見る側にはとどまれない
誰の目にも触れず
讃えられず
この世の片隅でいいから
同じ目線で同じ歌を
歌いたいと願う
身の程知らずもいいところ
それでも一緒に奏でたいと願う日
やさしいが故に
どんどん遠くなってゆく気がする
すぐそこにはもう
まったくの別世界
いつまで泣いてるんだろう
ほとほと呆れる自分でも
いつまで秘めたる声なんだろう
まだこの星で息をするからには
言いたいことがあるはずだ
誰の目にも触れず
讃えられず
この世の片隅でいいから
同じ目線で同じ歌を
歌いたいと願う
愛されたいなんて甘いもんじゃない
もっとずっと強い願い
同じ目線で同じ歌を
歌いたいと願う