いつか森へ帰る
市井はわりと海に開け
海が開けているという
なるほどそのとおり
しかし森の広さを知らぬのか
生い茂る様
迷い入るからこその
ある意味広大さを孕み
人がきづかぬ、ことまで含めて
いつか森に出会う
その人もひどく少なく
知らぬまま死するが幸せと思えるほど
市井は今日も賑い
商いは街へ海へ海の向こうへ
籠を抱き
広がる先は森ではないところ
あぁ知らぬのかきづかぬのか
虚しいけれど
どこかほっとする
ここは穏やかな園ではない
いつか森へ帰る
ほんの少しの、人がきづけばいい