おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

風光る野

竹笛どこから

曳かれふらりと

歩を進めるのもいいけれど

じっと聞き入る

遠ざかり近づく音

いのちが揺らぐさまに似て

 

風光る

野にいてもう

幻に見えそうだから

菜を摘むの

形あるものに託して

世の揺らぎ

 

竹笛さぐれば

風と重なる

美しきを愛でれば最期

しんと沁み入る

遠ざかりゆけ

いのちの先を見せぬよう

 

風走る

野にいてもう

一瞬で過ぎゆくから

菜を摘むの

匂いくるものに託して

世の忙し