おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

夏残り

舌にのこる

あまじょっぱい夏まつり

もう背だけ向けた

消えどきの花火

 

引いてもらえなかった手が

そのまま一生手持ち無沙汰

人の群れに

逆流しての己迷子

 

かきみだされてゆく

そちらにそのつもりのないことが

またさみしくなる

夏の行

 

髪につたう

浴びた水のその残り

 

提灯手放すな

もうおいてけぼりも

してもらえないの