おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

風放しの歌

ひとりになりたがる魂を

連れてきたのよ

うさ耳欹てて

遠く覗けば大桟橋が微かに

 

騒がしい工事の音が

どこかでは尽きた川蝉が

ごちゃまぜの感情にまた刺して

抜けない刃を残していったの

 

また来年会おう

風の通る部屋でよかった

また指切りしよう

忘れてもいいよ

僕が憶えてる

 

行ってしまった魂を

追いかけないように

自分の足を押し留めているのよ

 

また必ず会おう

息吹感じる部屋でよかった

薄ピンク色に壁を染めて

忘れてもいいよ

僕が守ってる

 

ひとりきりになりたがる魂を

離す気なんてないんだからね