おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

今お前に落す歌

安らかであれ

お前は生きているが

いつ朽ちてもおかしくない身

 

誰が先か決して序列ではない

だから今にも尊き身

 

赤き陽気に油断した

また冷えは残っていた

凍えぬように1枚羽織れ

なんなら温もりを求めて

 

いいんだよ

いいんだよ

信じられぬかもしれないが

愛のため

己のために

時を使っていいのだと

 

誰だ

教えてやらなかったのは

もうそこに初めからあるのが肯定だと

今さらと悔やみながら

今さらでも

強く強く唱えよう

 

なんなら心に彫るくらいしよう

生れ堕とした詫びがわり

 

強くこころ持て

老い先短いと

それだけで許されようとする屑に

 

優し心持で揺さぶられるでない

されど巡りて優し君

 

惑う並木に影さした

木漏れ日は止せと伝手があった

好きなように衣を縫って

評判の湯にも浸かるといい

 

今し方

また歌が

お前のための道なんだと

聞き流す

でも歌が

真、1度きりなのだと

 

誰も教えてくれなかったか

遠き譜音にしか聞こえぬのだろう

今さらと責められても

その気持ちわかるが

なお

強く強く唱えよう

 

なんなら心に彫るくらいしよう

生れ堕とした詫びがわり