おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

いちばん遠い夢

閉じ込めたのは誰だ

野分でもないのに

真暗にしたのは誰だ

罪びとでもないのに

 

古い家は軋み

風も恨みも受け

流すことできず受け

 

閉じ込められた後は

もう息絶え絶えを

遣り過すだけだ

途中で倒れても

 

誰も気づかないさ

もしくはそれを

望んでのことか

 

守るはずの手が

押し込めてきたのだから

もう世は暗がりだけになり

 

そうして

遠い夢を見る

甘い菓子を頬張り

誰にも邪魔されずに笑っている

 

いちばん遠い夢を

見るようになる