おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

生命と精神を保たせるもの

憑りつかれたように地図を眺め

何処か住みよい街はないか

こころ解放される居場所はないか

しかし精神性は結局

生き地では変わらぬと知っている

 

恨みつらみに走ろうとする背を

止めよう

己が手で

 

生まれ恵まれぬ者がそうであるように

幸運に生まれつく者もまた

選べずに来たのだろう

 

重い重い身体を引き摺って

息つくのがやっとの生活を

輝かす前に立て直す

崩れぬように取り繕うので

精一杯だ

 

喰いしばっても力が入らぬことを

せめて書き記すくらいに

留めて

 

病める身体に安らぎをと

歌った者は例外なく散っていったろう

残酷を神の所為にしない

その術が必要だ

 

生きてゆくには多少の知恵と

どうしたって諦めが

弱ることのできる力が

必要になるのだろう

 

愛や希望を掲げる前に

表に出ぬ彼是を

必死で処理しているうち

尽きるのが大概だろう