おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

毒を切り離すということ

毒を切り離すということ

とても難く

梅雨明け高く澄んだ空に

似つかわしくない話を

ただ思案巡らせている

 

毒を飼い慣らした先

楽になるわけでなく

ただただ騙しだましが

上手くなるだけだ

下手に笑うだけだ

 

毒を忘れてしまえば

優しく強い生き直しができる

本の片隅ことばに縋り

それでも意の儘は遠い

誰に知れるでもないうえに

 

毒を殺してしまえよ

それは法に触れる

第一、そののち

何事も無かったかのようには

生きられぬ

 

毒を薄めてゆくのが

1番現実的で且つ

私に出来る唯一

弾き飛ばせぬが

薄めてゆくこと

 

毒を

毒を飲んで

幼い身に染み着いたら消えぬ

 

毒を薄めてゆくことが

私に出来る唯一