おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

宿らんせ

髪結いの姉さんや

露ためて

ひとり何処へお行きか

 

知った顔だに

声もかけず

捨て置く気にはならなくてさ

 

寄っていきなんせ

宿るなら

其処も彼処も変わらんよ

泣いてみなんせ

雨音に

今なら紛れる街やろて

 

節のひとつも持ったなら

紛れ小唄も晒せよに

 

知った言葉もないからに

肩をさするかできぬけど

 

休んでいきなんせ

宿り場に

何の気兼ねもいらんのよ

二生は無しと横暴もあるなら

逆さゆかしもあるやろて

 

露の間に間に宿らんせ