おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

Entries from 2025-09-01 to 1 month

N町の花火

西端もさすがに暮れて 蒸す風 橋向こうへ 間に合わせの提灯と 出店の賑やかし 相容れぬ人集りにいて 宵酔い 進む乖離 にじんでゆく歌と 鬱屈の田舎町 ねぇ揺らして逃がして 念じつづけたことは 夏夜 不意に叶う 花火は暗い空に映え 涙を溶かしたいようね そ…

憂鬱は越さない

まだ夏は、暮れていないのに 勝手に物悲しくなって 命の終わりにまで思い馳せて 落ちこんでりゃ世話ないさ けれどそんなことの繰り返しだ 薄っすら慣れてくるだけで 平気な瞬間などないさ また秋だ夕だなんだって 怯えながら 眠り起きもうまくいかないのさ

思考と実社会

人間社会の鬱憤は簡単に腫れそうにない 細かいことを気にするなと言う奴は 気にならない性分なのだろう いつだって見える方が割を食う ただ、嘆き物書きが 実社会の話数を超えたら問題だと思う いくら思考が忙しかろうと 概念だけに生きていては つまらない…

神と容易く人のいう

神様は残酷ね、っていうけど そんな全員分見られる? 大変すぎない? たぶん見てないよ あるとしたら自然の引力よ ーこれを神と呼ぶのならば神の力か

めぐる気の中で

十二四節気も月々の営みも 日の明け暮れも 話に聞くにはいくらでも聞ける 大好きな物語なのだけど 物語に止まっている 実感をもって この身で感じていることに 意味があるのだと 歳をとり気づいてゆく

満月に 浪漫から遠く離れて

満月におかしくなる 念のため言っておくと 吸血も狼も 要素は持たない 女であることもこの場合 関係ない ただただ 満月におかしくなる そんな人間が ひとりふたり見られる

(あかんて)

赤みが引いたら 腫れが引いたら また夜に 行ってもいいかな お友だちはみんな 許されてた だからいいかな 行ってもいいかな 身体弱いにかこつけて 何もかもなくしちゃいけないよ おもちゃの本が言ってたからさ もう夜に 行ってもいいかな

かなしみより愛をこめて

たまに思い出してくれるといい ずっと忘れてくれててもいい あるからこそ あるからこそ 言い聞かすように歌う人が多いけれど 僕はきっと いないほうがいい できることなら いないに越したことはない

家仕舞い

だんだん壊れていったわけではなくて 元々壊れていた家を まるでまだ保っているかのように 尽くして見せかかてきたのよ 頑張って 当事者でありながら自分自身にも もう許して そしてこんな 許しを乞うような感情が染み付いていること自体も 今日で仕舞いにさ…

あっけなく生命は

意のままにならぬこともあるだろう あるだろう そればかりが重なれば 生きている意味など失くし はじめからあったかのような勘違いもし いよいよ自ずから 閉じるだろう 閉じるだろう

渇きが止まない

掠れても 取り戻せると信じた まだ子どもだったから しかしどうだろう 何十年だって待って いまだ 渇きが止まない こんなはずじゃなかったを 繰り返し唱えるうち あっけなく 一生は閉じるのだろう

(だいぶ荒れてる)気むずかしの一般市民

尊いと歌う者は幾らでもあるから 縁も家族も恋も世も 僕は逆張り気取って というか元々の性分で 嫌気が差すと 大声で言おう だれも振り向かず 石を投げられて だれも気に留めず 端に放られて ほらやっぱり捻くれ者は ひとり虚しい暮らしになると だれも知ら…

遠ざかるアリア

不格好なアリア 彼には言えない傷のこと 封じ込めたアリア 彼には知れない過去のこと もう雁字搦めをやめにして さっぱりと生きようと 私一人 心にきめたところで 人の思いも営みも 意のままに為ることはない だから仕方無しに 縁遠ざかることにもなる

季節も花も去る

川岸を踏み固め 水流れを食い止めんと 人は木を植え花を愛で 季節により繰り返し それが風情と営みとなる 逆らうことできない 大きな流れが もう出来ている そして崩れ去る時もまた 我々の力など無に等しく 自然と去り行くのだろう そうだ 崩れるとは もう去…

無骨

生煮えの感情に いい加減さらばを と言いたいところで 脈が途切れる 寿命も健康も 好きな時まで続いてくれるわけでも 本来終わらせられるわけでもなくて 便りは 途絶えた

雨粒に打ち

雨粒のひとつも耐えられん人間になってしまったのか 潔癖は仕様がないにしても 自然現象の中には 裸で飛び込むくらいの 心意気が要るだろうに 雨粒から離れては生きていけないのだと 実感を以て知ったのが だいぶ昔の話になった ならばもう一度 リセットする…

恋の確か

夜半についばむ、 あなたのなぞり 息もあがる、 かなたがみえる もう いつ死んでしまうかも知れない 世はそういうものだと知った後 夜半についばむ、 あなたは恋の確か

電車のおと

終電が聞こえる そんな駅間に住んである 交通の便だけを考えて だからたまの偶然なのだけど 始発も聞こえる そんな楽しげに住んである

風邪と無茶

風邪をひかぬように 気をつけて気をつけて 気分のためにも 生活や仕事や金のことを考えても 風邪はひかぬほうが いいに決まっているから 気をつけて気をつけて 風邪をひかずにおられるこの頃 縮こまった人間になってしまったようで 贅沢かもしれないが 多少…

秋の揺らぎが不意に来る

急に冷えて惑わすな こちとら準備ができていない 秋とは不意に来るからして 趣があり心揺れると いくら説かれても 急に風にて惑わすな こちとら揺さぶられ具合が 生き死にに直結する質だからさ

むつかしいものには

理不尽を許せない 心ばかりが育ち 100-0をやめろという 本が並ぶ けれども性分 もうバランスを取った ふりをしているふりくらいしか できないんだなこれが

負う物 負う者

つらさの種類が 違う気がしてる 自分がいちばん大変とか 言わないし 言っちゃいけないけれど 確実に 違う何かを 負ってる気がして しょうがないんだ

感情の発露

季節の行き来に 騙されそうになる めぐると歌う歌が多いから 口ずさみに自然と 思い違いをしていた させられていたのかもしれない 気づいたところから 感情の発露が始まる 始まった時がもう 終わりの最終点検に依る

ぐらつく子守歌

ぐらつく子守歌 あなただけは 揺れても乱れても 守ろうと決めたのに 迂闊な宵の淵 気を保たなければ あなたを物理的に 守れない夜だ ぐらつく子守歌 決して確かはない 儚ささえ危うい世で 守ろうと決めた身だ 泣くな泣くな 私が泣くな あなたはうんと 泣いて…

絆とやらの悪連鎖

絆なんてどこにもないのよ あるとすれば そう思いたい心だけ そう思いたい者が 絆というものがこの世にあるという 真実を見たくないだけ 当たり前にあると思う者が まさか絆のない者などあるかと 知らず謗るだけ

頼み

考えただけで胸が詰まり 生きてゆける気がしない現象をもってして なぜ家族と呼ぶのか ここまで理想の姿から 掛け離れているのなら もう解放してくれないか

補足:青春のない僕らは

青春というのは 儘ならない時期のことをいうのだと思ってた (だから私の場合は大学時代は当てはまらない) 青春のない僕らは という曲は 中高生までの話だ だから楽しそうに過ごしてたんじゃんと 18以降を言われても また別問題なのである

盆時の諸注意

霊障 風にまた障り 風向きに安堵し 坂の途中の墓だから 車の行き来に気をつけて 夏は花火 賑やかであるほど良いと 先日が言うのなら 派手に成して 降っても来る爆竹 止んでも白く空気 暮れても蒸す西町 霊障 また風に障り 扉を開くか 川を渡るも 易くなる頃…

凪まち

敗戦処理よろしくの 今生にいて 誰も見知った者なくて また長く感じる まだ3分の1も過ごしていないのに 残党はとうに散った あとは愈々 心の持ち様 それと戦う いちばん長くてややこしい 兀々は 得意に思えて いじけたかった

東神奈川

駅の伝言板にて 酔いも醒めず あなたが残した走り書き もう恋愛の沙汰はとうに越して けれど縁切れず今に至る あの時 立ち止まればよかった 見送ればよかった ついてゆけばよかった 何にしても 戻れないことだけが確かで 3番線に降り ぼおっと様を見ていた