おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

春うつろ

眠り落て

夢か現か

覚めたつもりも

疑い深い

 

春風

季節の癒しより

浮き不安を煽る道具として

 

また来た

春風

狭い寝床は必然と窓辺

 

眠り起きて

昼か夕か

時計だけでは測れぬくだり

 

ただ雨

暗がり近づけば

愈々区別のつかなくなる

 

まだ来る

殴り雨

先刻の穏やか風は

 

やはり夢か

 

眠り落て

春はどうして

胡蝶を加速させてくれる

 

唯でさえ持てぬ実感が

愈々消えてゆくよう