おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

羽化

溶けてゆかない貴女の羽

初めから分かっていましたと

言えば格好はつくけれど

 

身体の芯まで触れても

心や

浸らせてはくれない

貴女の羽

 

流れる水に逆らいながら

移ろう時代に寄ってもゆける

 

もう捕われて離れないのに

此方は

此方だけ

 

見えもしなくなった

けれどいとおしい

貴女の羽