おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

春に生きる少女

泣いていた記憶はないか

それは幸せに依っている

たとえ泣いていたとしても

憶えていなければ

 

縛られることなく

追われることもなく

生きられるだろう

 

少しおどけたふりをして

笑った少女があったかな

あれは心からのそれでなく

そうしなければ生きてゆけぬ

そういう者もあるとのこと

 

許されること待ち

叩かれる撃たれるような

生きた心地も

 

髪をきゅっと縛り上げ

凛とした少女があったかな

あれは元の姿でなく

そうしなければ立ってもいられぬ

そういう者もあるとのこと

 

ただただそれだけのこと