おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

灯りの川に

川岸に沿うように

もしくは我関せずと

ゆらりゆらり灯りは流れてゆく

 

錘持った老人と

思い致す大人たちに

囲まれて幼子は

見様見真似

手を合わせた

 

微笑ましくも拙くて

何にも知らぬことすら愛おしい

 

今になってわかる気が

年端も行かぬ少女の頃

ひとつ覚えに刷り込まれて

決して間違ってはいなかった

見様見真似

手を合わせた

 

風は止む

あなたが祈れば

風も起こる

あなたが望めば

 

たとえ最後の1人になっても

馬鹿みたいに唱え続けるように

川流れに思い致し

じっとじっと手を合わせた

 

人の身体が傷つくことを

柔き心を痛めることを

決して許してはならぬのだ

 

見様見真似

手を合わせた

幼子が

何も知らぬことすら愛おしい

 

唱え確かに伝えるよう

強い思いで手を合わせた