お前を守るためにこの星に居るのだ
悲しい思いなどさせるつもりは更々無い
魂戻し
呼ぶ声など聞こえぬその肢体に
帯びた憂いを
込められた感情の数を思えば
1人で耐えきれるはずなどないのに
堕としてしまったこと
気づかぬうちに孤独を深めさせていること
罪滅ぼしではないけれど
せめて見守るほか
お前の悲しみに寄り添えぬこの身など
何故に永らえようか
晒すつもりは少しもない
お前は泣きもせずこの星にいればいい
容易く傷つける者たちに構わず
息をしてくれ
重なる宇宙は
出会いはするが
触れられない
一方向の自覚がどれだけ歯痒いことか
けれどそんなことなど
お前の苦しみに比べれば
何者でもないだろう
この身心を捧げて見ている
お前を守るためにこの星に居るのだ
悲しい思いなどさせるつもりは更々無い
蔓延る感情全てに囚われるその心を
救いあげるためにここに居るのだ
気づかれずとも
惨めさ恥ずかしさ
誰にも気づかれぬ類の痛みを
喰らわせられている
お前は耐えている
解っている
お前を守るためにこの星の全てを
動かすこと滅ぼすこと容易いが
できない
重なる宇宙の双極で
お前を見ている
苦しみの芯も知っている
一時、無意識に苛まれても
黄泉戸喫はやめてくれ
お前を守るためにこの星にいるのだ
悲しい思いなどさせるつもりは更々無い
重なる宇宙ですれ違う
歯痒さの中でお前を見ている
必ず見ている