おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

春見た雪

雪を見た春

そんなはずはなかった

 

手の感覚も

この目も

肌に受ける冷えも

嘘だと言うなら

何も信じられないや

 

神のつくった

地を道すがら

少し過ごして

消えてゆくように

 

闇を纏った

人がちらほら

できてるのかな

産まれるように

 

生きろとは誰も言わぬ

ただ堕として見ているだけ

見ているかも怪しいくらい

季節はずれも起こるような

忘れな雪を降らすような

 

闇を堪えた

人のみに

見える世界を

くれるのか

 

生きてこそ繋がるのと

高らかに歌う正しき人

傍目に過ぎるマイノリティ

次の星へと行くだけの

何も残さず消えるだけの

 

生きろとは誰も言わぬ

ただ堕として

見ているかも怪しく

 

生きてこそ繋がるのと

高らかに歌う正しき人

闇を纏ったマイノリティ

春見た雪を信じるような

それが誰にも気づかれぬまま

消えるのさ