おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

息吹

三寒四温つぶやく間もなく

いつのまにやら葉桜まで見上げるの

世界はまだ

追いつけない私を

遠ざかる日に

 

あたためて

泣きだすまで

包むつもりでしょう

 

さすがに齢幾年

わかってきたのよ

負けないからね

言ったそばから

春、息吹

胸苦しさをとかす

あぁ世界は眩かった

 

土曜暮れの街、人並み

思い通りに歩けないからと

世界はもう

やんなっちゃうって

ボヤくことも

 

肩に掛けた荷物が重い

だけど歩けるだけ

 

行こうとも思えるのよ

わかってきたから

負けも弱さも

繰り返した先

春、息吹

何にも残らないのに

あぁ世界はやっぱり眩かった

 

帰り着き

泣きやんでも

思い出させるでしょう

 

バカみたいに齢幾年

重ねてきたのよ

負けられないわ

意気込む胸に

春、息吹

遠い憂いもぼかす

あぁ世界は眩かった

 

思い出すだに

眩かった