おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

こころおろか

夜半もとうに過ぎ

手先冷えきったのに

帰り着けば此処はいずこか

今はどの世を生きているのか

 

作りだされたやわらかい風を

受けても知れぬ巡りゆき

 

呼びかける神も背も

なき身には

こんなにも日常が

おぼろげなものか

 

落日 記憶辿れ

目を閉じ作るしかない

描き頼れば其処はいずこか

まだ今の世を生きているのか

 

閑話一節に捧げる身でも

届けて果てる先が見え

 

呼びかける神も背も

なき身には

どんなにか空想が

心づよいものか

 

やがて明けると知っているのに

襲う不安がうらめしい

 

呼びかける神も背も

なき身には

こんなにも日常が

おぼろげなものか

 

頼りなさげに歌え朝鳥

痺れたままでも従うからに

呼びかける神も背も

なき身には