雪のにおいのした
凛とした夜は
まやかしくらいに
辿る記憶
もう要らないよ
何十年もかけて
どうすべきかではなく
どうしたいかだと
気づきはじめた頃だから
空は遠ざかって
深まるさ夜は
生きていける気なんてしないよ
どう足掻いても
朽ちるいのちを
どうすべきかではなく
どうしたいかだと
思い巡らす夜だから
雪のにおいのした
きっとまやかしで
冬みちの言う
あれよあれよと
どうすべきかではなく
どうしたいかだと
薄ら寒空
問い巡らす