おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

誰が知る地にて

どうして熱があるのだろう

穏やかさと退屈さに委ねていればよかったのに

また私は問答に堕ちてしまう

 

寄る辺なき身は

毎瞬惑い

熱でも出ようものなら

もうこの世の終わり

 

足元が絡まらぬように

ふわふわと浮いている

我忘れ舞いあがらぬように

呆気なく突き落される

 

幾たび季節がゆくのだろう

秋風の雅にやられたわけではないのだ

私はただ

季節送りと迎えに少々手間取る質

 

憂い多き身は

ただでは越さぬ

年も、月も、日も、

今生も

別れ別れにひと発作

 

少しずつ上手くなるように

鈍感に思わせて暮れ

安らぎはいつになるのか

伝手もなく取り残される

 

夜ベ、また襲う引き戻し

昼べさえ油断はなく

身をもって

この地にある者の思いを食らうだけ

 

足元が絡まらぬように

ふわふわと浮いている

我忘れ舞いあがらぬように

呆気なく突き落される