おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

慟哭に寄せて

憎しみしか生まれない島へようこそ

長い旅だったわね

長い旅だったのに

やっと行き着いた先が楽園とは限らない

悲しくもなるわね

 

淀みが見えた瞬間にこの世は閉じるのか

愛されないと決まるのは生の瞬間か死の瞬間か

 

草木は山々は水平線は

汚らわしいくらい歌うわ

 

叫びたくなるでしょう

自由よ

どうぞ大きな声で

それで憂いが消えるかは別の話、だけどね

 

虚しさしか残らない島へようこそ

夢を描いたのね

描いていたからこそ

肩を落とす者も多いのよ

気をつけていて

 

発作ばかりの現世にいつかはさらばと

こうありたいこうあろうとの思いにすら決別をする

 

命は万物に宿ると

それは美しい理想に見えて

 

あなたを追い詰めるでしょう

無力よ

どうぞ嘆き散らかして

それで全てが閉じるかは別の話、だけどね

 

船から見た島

遥か彼方から思い描いた姿

違っていたからとて

すぐに逃げ出せるほど甘くないわ

 

そんな島へようこそ

よかったらゆっくり、していってね