おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

皐月風

今朝もまた夢見の悪い

皐月、風薫れど

それが刺す胸

 

昨夜、初めて高台に上った

港夜景を真夜中見ていた

そんないいモンじゃなかったけれど

見ないで終わる人生もあった

 

いろんなことを考えていた

記憶の限界

思想の無限

堕ちた結果がいつもの虚ろ夢

 

どうせ朽ちる

言いながらわりと長く生きている気にもなる

いやに続く

嘆きながらすぐに飛び去ってゆく

時を思った

 

寝不足まなこ

だけど時計が示すならそう

動き出さないと

 

日は昨日より強く差し

工場地帯に電車が渡った

なんてことない街の片隅

ひとときだけど過ごす人生

 

いろんなことが湧き上がるのは

もう性としか

むしろ定めか

這い上がったなら表こなす日常

 

やけに太陽

責めるね暦どおりの

それ以上の移ろい告げる

まだまだ続く

夏を追って秋、冬

もう知ってる

 

それが悲しいことでもある

感覚を鈍らせなければ息もできず

ねぇたまに安心でもある

きっと過ぎ去る

どうせ過ぎ去る

 

いつか朽ちる

夢見悪いまま数十年生きたようなものだけど

ずっと続く

嘆きながら覚悟はできたようなものね

 

夢をみせる神様

皐月風だけはしっかり吹かせて

あぁ世が嘆きだけでないこと告げる

それが薫る

薫り続ける

こんな時使う

エピソード、感覚記憶