おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

日付と私

日付を覚える癖がある

皆そうなのか

私が特殊かは知らないが

 

特に春など

息吹だけで殺されそうになるというのに

あぁ何年前のこの日にこうしていたのだと

思い出すだに崩壊する

自我も虚像も食うに食えない

 

気まずさも匂いも風も表情も

そのとき思い出していたことまでも

降るように

湧き上がるように

私の身の内を責めるから

 

日付は嫌いだ

時刻も嫌いだ

だからと言って

数字から離れたところで

解放されるわけでもなし

 

今日も刻んで

思いの丈を綴ったノートには

必ず最後に日付を記して

 

記憶の足しにしておく

私を殺す援軍に取っておく