おとのは ことのは

詩と曲を書いています。

ホッとチョコレート

甘い香りね

ホイップ多めにしたホットチョコレート

このあたりでホッとひと息

休んでいかない?

 

1人なのには変わりないわ

思い巡らすのも止められないけど

 

ホッとチョコレート

ひとときだけでも

やわらかな空に

あたたかい緑につながるような

時間がながれて

音楽そよいで

 

疲れてたのかもね

しみわたるホットチョコレート

泣いちゃってもいいし

気取って物思いのフリもいいね

 

いい街に住めてよかったわ

どことなく浜町に似ている気もするし

 

ホッとチョコレート

ひとときだけでも

忌み嫌い続けたこの世界で唯一

好きだと思えるチョコレート

それから音楽

そよいで

 

ホッとチョコレート

ひとときだけでも

やわらかな空に

あたたかい緑につながるような

時間がながれて

音楽そよいで

世の一刻

目に映るものは全て毒

降る時は全て災い

閉塞は元々から備わり

可哀そうな生き物だと彼は言った

 

尊い歌は

感じる力のない者の前で歌われ

清い言葉は

意味を得ぬ者に届く

長けき子は

器無き親の元に生まれ

自らを失した

 

この世は悲しいことばかりと

彼女は悟った

彼女の背

髪結い

部屋を後にした

姿は美しかった

彼女になりたかった

 

追い縋る男の手を払うまでもなく

気で払う

なぜそこまで前を見る

風を切る

地球が味方するような

 

靡く髪も目も

細胞からほしくなるほどの可憐を

持っていながら要らないと言う

もっともっと前へ行く彼女は

憎いほどだ

手を取り引き摺り返したいほどだ

 

もう日も暮れよう

忘れて眠ろう

それもできぬほどの

 

面影

ドアを開けた

姿は美しかった

彼女を汚したかった

 

遠ざかる男の背を追うでもなく

足早に

なぜそこまで振り切れる

嘆かわしいことも霞んでゆくような

 

物言う声も目も

細胞から染みわたりとりつかれるような

虹を見ても辿れない地図

ずっとずっと奥深く彼女は

胸痛めて

滅びの言葉唱えたいほどだ

 

いずれ世も明けよう

寝覚めて叫ぼう

それはできるのかと

慟哭に寄せて

憎しみしか生まれない島へようこそ

長い旅だったわね

長い旅だったのに

やっと行き着いた先が楽園とは限らない

悲しくもなるわね

 

淀みが見えた瞬間にこの世は閉じるのか

愛されないと決まるのは生の瞬間か死の瞬間か

 

草木は山々は水平線は

汚らわしいくらい歌うわ

 

叫びたくなるでしょう

自由よ

どうぞ大きな声で

それで憂いが消えるかは別の話、だけどね

 

虚しさしか残らない島へようこそ

夢を描いたのね

描いていたからこそ

肩を落とす者も多いのよ

気をつけていて

 

発作ばかりの現世にいつかはさらばと

こうありたいこうあろうとの思いにすら決別をする

 

命は万物に宿ると

それは美しい理想に見えて

 

あなたを追い詰めるでしょう

無力よ

どうぞ嘆き散らかして

それで全てが閉じるかは別の話、だけどね

 

船から見た島

遥か彼方から思い描いた姿

違っていたからとて

すぐに逃げ出せるほど甘くないわ

 

そんな島へようこそ

よかったらゆっくり、していってね

love song

今までどこにいたの

1人で泣いていたの

これからでも そこへ行って

抱きしめてあげたい

 

love song…

love song…

 

私のこと気にしなくていいよって突き放すけど

この世で1番気になることだ

考えずにはいられない

 

love song…

love song…

 

安っぽい愛してるや

わざとらしい温もりを

忌み嫌う君だけど

それでも歌いたいと思ったんだ

 

love song…

love song…

 

生まれてくれてありがとう

生きていてくれてありがとう

 

これからもう離さないで

抱きしめていたい

 

love song…

love song…

 

love song…

love song…

熱の床

また熱にうかされてしまった

もう平常を失わないと誓ったのに

 

なんてことない

のどの痛み

ふらつく熱

誰にだって起こる凡事も一々一大事

誓いまで立てる様をまた

笑われるだろう

 

臥せるだけでは

世は晴れぬ

気づいた床が

朝か昼か

他の世界か

 

忘れてしまったころに

遣ってくるのだろう

 

お前はまだ1人

産まれ堕ちた地

 

忘れたわけではない

ただ、つらくなっただけさ

 

届くかもわからぬ手紙

一方ずつそれぞれ送っているようだ

 

まだ止まぬ熱

もう少し、堕ちよう

雨上がりを好きになれない日

心の中で打ち鳴らした雨

想像だけで息も止まるほどだと怯えた

だけど

実際の雨風を前にして

やはり思考のほとんどは杞憂なんだと脱力する

 

自転車で駆け出したい昼辺も

教室に入れなかった震えも

確かに愛してくれた人も

幻ではなかったけれど

月日が経てば消えていく

 

皮肉にも

荒れた天に教えられる

大丈夫

目の前にあるものだけで生きていける

生きていていい

ただ辛くなったときだけ

理想を描いて浸ってやり過ごす

そんなズルさが

君には丁度いい

 

ひと荒れした後に明ける空

希望のように歌い続けた人

喜ばないといけないのかな

本当は淋しいのに

穏やかさに戻る

 

隣の部屋には誰かいる

微かに聞こえる声が耳障りね

お互い様だったとしても

身の丈に合わない世界を

描いたりして紛らわす

 

幸福にも

いろんな種類がある

大丈夫

死ぬまで満たされないはずだから

生きていていい

不幸に堕ちて浸ってやり過ごす

利用してやるくらいの

気持ちでいい

 

彼の歌は心地よく

皆の心に響くのだろう

どこかに希望を残すそのやり口が

きれいすぎて

好きになれない

そう言わなければ

 

皮肉にも

荒れた天に教えられる

大丈夫

目の前にあるものだけで生きていける

生きていていい

ただ辛くなったときだけ

理想を描いて浸ってやり過ごす

そんなズルさが

君には丁度いい

いいんだよ

夜が降る

夜が降る

夜が降る

見づらくて視覚が痛い

夜が降る

夜が降る

暗くもない夜が降る

 

「涙の中で優しくなってく 君を見てるよ 君を見てるよ」

 

貴方が笑顔を振りかざしたせいで

私はうまく泣くことができなくなってしまった

 

だけど

幸せと呼ばれるものは

何処にあるのかも分からないから

 

夜が降る

夜が降る

居づらくて感覚も無い

夜が降る

夜が降る

暗くもない夜が降る

 

「嵐の中で逞しくなってく 君を見てるよ 君を見てるよ」

 

貴方が私を産み落としたせいで

私はうまく笑うことができるようになったの

 

だけど幸せと呼ばれるものは

何処にあるのかも分からないまま

 

夜が降る

夜が降る

見づらくて視覚が痛い

夜が降る

夜が降る

暗くもない夜が降る

 

夜が降る

夜が降る

居づらくて感覚も無い

夜が降る

夜が降る

暗くもない夜が

降る

 

夜が降る

夜が降る

見づらくて視覚が痛い

夜が降る

夜が降る

暗くもない夜が降る

光の下

むずかしい季節だね

僕はまだ足を止めることも進むこともできず

“夢追い人”

響きだけ噛みしめて

煩わしいことは全て目を逸らすから

 

汗にまみれた放課後が

きゅっと恋しくなるんだよ

 

夢見てもなお破れてゆく

繰り返す日々への勲章は

いつかこの身いっぱいに注ぐ

スポットライトであるように

 

ベッドの上に蹲って

何が変わると言うのだろう

情けない自分も連れて

飛び出そう

まず太陽の光の下へ

 

人々は大画面の歌姫に歓声を

僕はひとり通り過ぎ

コンクリート見てるだけ

踏みしめたこの一歩

足跡も残せぬまま

 

君のようにはいかないさ

それは悲しい生き物だ

 

払ってもなお付き纏う

芳しいものへの憧れが

いつかこの身離れて響け

影に覆われた者にとり

 

ラクタの街で俯いて

何が変わると言うのだろう

不安定でもゼロじゃない世界

踏み出そう いつか見える光の下へ

 

君のようにはいかないさ

結局悲しい生き物だけど

 

夢見てもなお破れてゆく

繰り返す日々への勲章は

いつかこの身いっぱいに注ぐ

スポットライトであるように

 

空回りでいい 呼吸をして

嘆く声さえ芳しい

僕を見つめ進んでゆこう

いつか必ず生きる光の下で